年に一度、全国で活動する地域リフィルのメンバーが一堂に会するリフィルサミット。今年は2月3日(土)、4日(日)の2日間、広島県三原市と尾道市で開催しました。
全国16地域から集まったメンバーが、お互いの経験を共有し、戦略を議論、交流を深めました。ハイライトをご報告します。
●1日目:地域リフィル会議
サミットのメインの会議は、三原市の古民家を活用したスペースaricaで開催、
オンライン参加を含め、約40名が参加しました。
全体進捗を共有した後、すべての参加地域がリレー形式で活動報告。活動歴が長く、リフィルスポットを順調に増やして、まちづくりに活かしている地域、活動を開始したばかりで迷いながらも意欲に燃える地域、それぞれに自分の言葉でご報告いただき、刺激と共感の嵐でした。
その後、全体の課題や今後の展開への新たな提案等を議論し、「リフィルサミット2024広島宣言」の内容を検討しました。
コーヒーブレイクをはさんで5時間にわたる会議でしたが、あっという間に感じられたほど充実の時間でした。
●1日目:懇親会
会議終了後は、同じくaricaにて、懇親会を開催しました。地元瀬戸内、広島の素材を存分に使った料理を堪能しながら、交流を深めました。
●2日目:フィールドトリップ
2日目の朝は、貸切バスで尾道のリフィルスポットをめぐるフィールドトリップへ。雨の予報でやきもきしましたが、明け方に雨が上がり、予定通りのコースで実施しました。
最初のスポットは、しまなみ海道一つ目の島、向島の高見山展望台。晴れていれば、瀬戸内の島々を一望できる絶景スポットです。この日は、雲や霧のベールに覆われた幻想的な風景を背景に記念撮影。
次に、エシカルなチョコレートを生産、販売しているウシオチョコラトルへ。給水スポットにもなっていただいており、お話を伺ったあとはしっかりマイボトルに給水してもらいました。
そして、向島洋ランセンターの庭園で開催されているオーガニックマルシェ「おのみち家族の台所」へ。地元のオーガニック野菜、天然酵母のパン屋さん、手作り石鹸など、エコでエシカルなものがいっぱい。使い捨て容器を極力使わない取り組みもしていて、持参のマイタンブラーで飲み物を買う参加者もいました。
その後、渡船で対岸の市街に渡りいったん解散、各自昼食を取りました。
●2日目:公開セッション「リフィルを広げて地球も地域もサステナブル」
サミットの最後は、一般の方も参加いただける公開セッションを、尾道市役所多目的スペースで開催しました(オンライン併催)。
基調講演は、『ゼロウェイストホーム』等の翻訳で知られる翻訳家の服部雄一郎さん。ご自身がごみ減量に取り組むようになったきっかけから、現在、高知で実践されているサステナブルな暮らしの楽しさ、気持ちよさをお話いただきました。
基調報告では、水DO!ネットワークの瀬口よりRefill Japan最新報告、Refill福井・嶺南、Refillひろしまから、それぞれ地域の活動報告を行いました。
そして、パネルディスカッションでは、まず、ウシオチョコラトルの中村真也さんからチョコづくりへの思いと給水スポットになった経緯、広島県環境保全課の樽谷帆奈美さんから県が推進している使い捨てプラスチック削減の実証事業、尾道サイクリング協会の三島誠治さんから自転車ガイドの活動とサイクルオアシスの活用について、お話いただきました。
そして、個人の取り組みを地域にどう広げていくか、しまなみ海道サイクルオアシスをリフィルスポットとしてもっと活用していく方法、リフィルの活動を魅力的なまちづくりに活かしていくプロセス等を議論しました。
最後に「Refillサミット2024広島宣言(案)」を発表し、満場一致で採択いただきました。
2日間にわたる充実のサミットには、多くの方の協力がありました、特に、地元のRefillひろしまの皆さんには、企画から準備、当日運営まで多大なご尽力をいただきました。お疲れ様でした。
そして、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
このサミットで得た刺激、知見、共感、エネルギーが、各地の活動に活かされ、ますますリフィルが広がっていくことを期待します。
※Refillサミット2024広島宣言
※公開セッションの告知(プログラム等)
※公開セッションの内容は、(一財)地球人間環境フォーラム発行『グローバルネット』2024年3月号に掲載いただく予定です。
※このイベントは(独)環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて実施しました。